2016年2月8日月曜日

人生の転機

引っ越しをして、環境が変わり、時に人生の大きな転機になることもあります。
「生かさせれている」から「生きる」という立ち位置がかわるときがその代表的なものでしょうか。

アメリカには、マサチューセッツ州は通称タックスチューセッツと呼ばれるほど高額納税が要求される州、その隣にはニューハンプシャー州というほとんど無税の州があります。
その両州は車で数分なので、普通に見ればニューハンプシャー州に住んだ方がお得感があるはずです。
それで、私もニューハンプシャー州のポーツマスに住んでいました。ほとんど生活費はかからず、ここは退役軍人が多く住んでいて、日本人だということで、これ以上ないというほどサポートをしてもらいました。(kinko'sの深夜バイトの人は硫黄島に行ったとか言っていました。)

しかし、多くのマサチューセッツ州の人は無税のニューハンプシャー州に住みたいと思わないのは、その税金をきちっと支払えるというプライドがあるからです。

もちろん、税金が高いだけでなく、家賃も高い、物価も高い、、稼ぐ力が無いと1か月ももたないのです。だからこそ、みんなで協力し合い、どうにかしてこの苦難を乗り切るという「生きる」パワーを発揮するのです。
ここにビジネスが生まれ、アメリカ経済を支える原動力が宿るのです。マサチューセッツ州の高学歴、高収入はその努力に裏打ちされたものです。

ニューハンプシャー州からマサチューセッツ州(レキシントン)へ移り、この地で、ようやくアメリカの地域力を学んだような気がします。ここでは、「今日1日何もなかった」では済まされないです。


ただし、ニューハンプシャー州はビジネスには向かなくても、福祉(ノーマライゼーション)に関しては世界一流の場所です。
この2つの州によって、日本国内では決して思うことが無かった「生きる」という論点を考えることができたと思います。