2016年10月2日日曜日

海の者たち、陸の者たち

日本国内に住んでいると気が付きませんが、海外に出ると自分たちは「海の者」であることに気が付くでしょう。

陸の者たちは明らかに考え方が異なります。(もちろん、表裏一体ではありますが)

陸の者、もっとも大陸的な思考の入門と言えるのは安倍公房かもしれません。













広大な海上を支配した英国は、その統治システムにあらゆるアイディアが盛り込まれましたが、広大な陸上でもモンゴル帝国によるアイディアがロシアへと引き繋がれ発展した統治システムが存在しています。

現在の大学文系で、露文をやろうと思っても早大か外語大くらいでしか学べなくなったので、学生時代にこうした大陸系の思考を学ばないで、国際社会に出てしまって大きな落とし穴にはまる危険性もあります。
(それでも、日本企業は資源取引の関係で、社会に出てからロシア圏との接触が増え、学ぶ機会が多いので、大陸系思考は政府よりも企業の方が強力であったりもします。日本企業は資源確保のために世界中との関係を持つので誰もが欲しがる優れた製品を創出することが可能なのです。また、最近は英米と同様にドイツ留学も増えているので、さまざまな価値観を共有できる学生も育っています。)


そして、
英知の結集であるはずの西側先進国がどうしていつも致命的なミスをしてしまうのか?
どうして宗教観の衝突や武力投入がおさまらないのか?

簡単には回答が出せない理由も見えてくるでしょう。


日本は「ものづくり」の国と言っても、どこの国でもモノをつくっているわけで、現行の日本製品が特殊なのはインテグラル型(統合型)の製品が多く、それは宇宙全体を1つと観る思想が根付いているからに他なりません。某国のようにモジュラー型(組立型)のアーキテクチャーはヒエラルキー的で個別性が強く、日本製品とは明らかに視座が異なることがわかるはずです。



「惑星ソラリス」(タルコフスキー監督のもの。リメイク版は不要です。)もそのあたりを学習するには良い教材です。