2017年12月30日土曜日

オリンピック選手の誕生

人間の能力はほとんど差はないけれど、オリンピック選手と凡人ランナーの差はどこにあるのか?

 その差は、練習量とか技術ではなく、まず、故障をしないことが最大の理由です。
緊張して眠れないとか、食べ物に好き嫌いがあるとか、単純な基礎訓練は飽きるとかはもちろんよくないけれど、故障しない体を獲得することが最終的に世界ランカーを決定する要因だと思われます。

 1つ言えることは、その故障しない体は決して机上の理論では説明できない領域にあって、極めて個性的であると考えます。実際に、私がヒューストンでよく行った店に有名なゴールドメダリストが来ていたのですが、大酒飲みで、ヘビースモーカーだったりしました。酒やたばことランナーとしての肉体とはあまり関係がないのかもしれませんね。

2017年12月26日火曜日

谷崎潤一郎『春琴抄』 ー再掲

谷崎潤一郎『春琴抄』
人生最大の教科書であり、これから国際社会に挑戦する学生に紹介する推薦本の1つです。
谷崎ほど、経済をとらえ、描いた人は他にはいません。特に春琴抄は開港、いわゆる近代日本のグローバル化がもたらした時代背景をあまりに美しい日本語で表現しています。


 多くの読者は、この小説の美しさに惑わされ、背後の時代背景を読むことはしないでしょう。もちろん、その必要もありません。

佐助の失明は、日本が開港した時であり、その後、佐助と春琴は光のあたらない桃源郷へ到達します。

 経済的に言えば、グローバル化によって、没落したのは鵙屋であるということ。薬問屋はもともと海外との交流を許可されていた企業であり、グローバル化によって没落するのは同じグローバル企業。そして、「大阪」という伝統的な巨大なマーケットが裁定取引や流通システムに敗北したのです。
 夫婦という絆を基礎とした日本文化は、グローバル化ごときではビクともしない強靭なものでした。

 さらに、もっとも生産性が高い組織は「夫婦」(婚姻とは限らない。「家」と言っても良い)であること。たぶん、佐助はその後達人になったのであろうけど、それは佐助と春琴の間から生成された統合的な力であって、そのどちらか一方ではないということ。

 モノが創造されるところは光があたらない場所であり、あまりにおぞましく、一般の人は見ない方が良いところでもあります。


2017年12月21日木曜日

増税を主張する人たち

 日本経済が20年間低成長を続けてきた原因として、消費税増税やデフレをあげる人も多く、現在も増税をもくろむ財務省に批判的な人も多いでしょう。
 しかし、国際競争にさらされている経済官僚の視座は別なところにあるかもしれません。もちろん、目的は何千年も続く「強い日本」「国際競争に勝てる日本人」をつくるためです。


 私がアメリカで住んでいた場所の1つ、ニューハンプシャー州(ポーツマス)はリザベーション地区でもあるので、セールス・タックスがなく、教育もお金がかかりません。非常に安く生活できるので低所得者層やリタイアした人には良いところですが、働き盛りの若者が住むには適さないし、そのことは多くのアメリカ人も理解しています。
 車で数十分で行ける、隣の州はマサチューセッツ州ですが、ここはタックスチューセッツ州と呼ばれるほどの高い税に見舞われる州です。
 しかも、ケンブリッジにある大学に行こうものなら1コース登録するだけで、ニューハンプシャー州の大学1年分の学費に匹敵する額になるところもあります。さらに、追い打ちをかけるように世界一とも言われる高額家賃を払い続ける必要もあります。

 これほど、税金や教育、生活費に差があるのに、それでも人々はマサチューセッツ州に住んで、そこの大学に通い、そこで働こうと考えます。
 そして、ここで生き残るのは、この税金、この教育費、この家賃を払い続けられる強いアメリカ人です。また、こんなところに投げ込まれた外国人は一致団結して防衛策を練るしかありません。そして、彼ら彼女らは国際競争力に立ち向かえる人に育っていきます。
 その地域には容易に入り込めない見えないバリアが形成されます。


 日本経済の20年間低成長に耐え、苦労した親の背中を見て育った90年代以降に生まれた若者たち、彼ら彼女たちはとても強い気持ちと情報を識別する能力が備わっています。
 「次の時代を背負える強い日本の若者」をつくることができたのだから、20年間の低成長期は無駄ではなかったはずです。
 

2017年12月17日日曜日

4K環境の落とし穴

 4K動画製作に関して、カメラやレンズはおおよその情報が入り簡単にできそうですが、実際に編集してみると、エンコードに膨大な時間がかかり、それ以前のエフェクト、特にワープスタビライザーとなると、20分の動画で処理時間が40時間を超えることもあります。2台PCがあれば良いのですが1台ではどうにもなりません、

 さすがにそれでは効率が悪いようで、いろいろとプラグインはあるようですが、

YouTuber必見のエンコード時間を劇的に速くするテクニック #414 [4K]

やはり、処理するPCに絶大なパワーが必要でしょう。

 実際に私が持っていたパソコンもゲーム用で1年前の段階では相当な上位クラスでしたが、それを持ってしても、エンコードに2時間とか表示されると仕事にならないわけです。
 さすがに、この年齢で今からワークステーションを購入するというわけにもいかなく、とりあえず現時点での最上位のPCを入手して製作環境の土台を完了。このPCのコストが実は最大で、4K動画製作の最大の落とし穴と言えます。
 1人でやるにはこのあたりが財力的に限界でしょう。 

 それにしても、ここまで短期間で、1度も対面したことがない海外の方々の協力をいただいて、モノがつくれるとは当初は思いもよらなかったです。
 Soloで仕事をしているのに、明らかに社会が形成されています。

 東京五輪2020は、必ず成功します。

2017年12月15日金曜日

エグゼクティブ

 日本経済が大きく成長していた90年代までは、組織のエグゼクティブも一般の従業員も関係なく、1つの空間で仕事をしていました。
 しかし、ここ最近は、エグゼクティブは完全に個室にこもって仕事をする人が多いようです。表に出たがる社長もいますが、対面を極力遮断している人が増えていると感じます。

 現代のエグゼクティブに要求される情報の処理量や技術、生産性とその結果、さすがに対面している時間は少なくなっているのかもしれません。

 10から70にするには簡単、70から90にするのはかなり苦労し、90から98にするには地獄のようにたいへん、その上の98から100にするのは発想そのものを変えて達成する必要があるのです。
 新井白石のように98以上の世界で戦っていた人にはプライベートの確保というものが切っても切れない関係だったはずです。

 周囲よりも、能力が高い人や眼力がある人はイジメにあってその能力を伸ばす機会を失うことになるので、早い段階で独力で活動するスタイルを確立する必要もあります。

 Soloの時代
 

 余談ですが、最近の旅客機を見ると、プライベートな空間確保へずいぶん力を入れていると思います。


2017年12月14日木曜日

自分の姿をいかに隠すか?

 予備校に行くと、ろくに仕事をしないのに「俺のポスターを作れ!」「俺のプロモーションビデオを作れ!」といった命令を出す自己顕示欲の塊のような講師に会うことがあります。自尊心を満足させるために講師業をやっているのでしょう。
 しかもそういう人は、著作もあったりしますが、はたして、そういう人が作った作品は本当にオリジナルなのでしょうか?

 日本には巨大な作家は少なくなりましたが、そうした歴史に残る巨匠の1人が私に言い残した言葉で、オリジナルを作っている人はまず、「どうやって自分の姿を隠すか?」「自分の存在をいかに消すか?」にこだわるという指導を受けました。
 もちろんそれは、上記に示されるような自己顕示欲を満たすために表に出たがる人とは全くの真逆の行為です。

 読んでわかりやすかった、ではダメなんです。
 読んでいることを忘れる本が良いのです。



 
 

2017年12月9日土曜日

動画で低評価を押しているのは、100%日本からのアクセスだった

 アメリカ人向けの当方の動画のチャンネルは、拠点もアメリカなので、チャンネル登録者も7割がアメリカ本土からのアクセス者。
 もちろん、Youtubeなので日本からでも閲覧できるのですが、何個が低評価ボタンをクリックされています。チャンネル所有者のこちらからはどこの国や地域の人がクリックしているのかわかるのですが、現在までその低評価クリックを押している人の住んでいる地域は全員「日本」からなんです。

 特に、日本からアクセスと言っても日本人とは限定できませんが、それは日本人だからわかることで、外国人から見れば日本=日本人なんです。同じようなことを他の訪日外国人にもしていると考えると、日本が好きで訪日できたことがうれしくて動画をUPして、いきなり、5秒も見ていないのに無責任な「日本」から視聴者から低評価を押されるとショックを受ける人は多いはずです。
 わざわざ動画を作るくらいだから、日本に来るために一所懸命お金を貯めてようやく夢を実現させた人たちかもしれません。そういう人はもうリピートしてくれないでしょう。

 高評価を押す人が多い国は、アメリカがダントツで、オーストラリア、タイ、インドネシア、日本です。ここでもやはり日本が多いのです。高評価を押す人はどこの国でも女性が多いと思われます。

 努力する人を応援する人と、足をひっぱる人がこの国には混在しているのです。
このこともやはり訪日外国人を1.5倍にする政策で必要なアナウンスだと思われます。
 反日外国人が少なくならない原因は実は身近なところにあります。
 
 

 
 

2017年12月4日月曜日

7kgの壁、長距離移動は「日帰りの時代」へ

 明日から出張しますが、LCCに乗るのは久しぶりなので、いろいろとチェックをしていると、今、機内に持ち込める荷物は7キロなんですね。


 以前は10キロだったはずですが、さすがに7キロとなると、洗面道具や着替え、お土産は制限が強くなり、よほど安くない限りLCCの魅力は少なくなるように感じますが、まさに欧米のように、飛行機移動が日帰りの時代に突入したと考えてよいでしょう。


 カメラ、レンズと三脚を入れて4キロです。これに周辺機器や簡単な日常品をいれてオシマイです。

 多くの地方都市受験生が就職のための説明会やセミナーで東京に来ると思いますが、もう、それは日帰りを最優先して、どうしても無理なような場合にはホテルに泊まる時代ですね。ホテルに泊まることの費用対効果が低すぎます。


2017年12月1日金曜日

4K動画を編集開始

 今は一眼レフカメラも高額ではなくなり、Instagramの普及とともに一般の人も撮影技術も上がっているはずで、さらに4K動画も手軽になりました。
 しかも、4Kでの記録はiPhoneカメラでさえ標準で装備されているのでそのままPCに移して保存も出来ます。
 しかし、この4Kの動画を視聴するのなら良いのですが、編集するとなると相当なPCのパワーが要求されることに気が付くでしょう。たった10分の動画をトリミングしてH.246に変換するだけで丸1日かかるような状況で、エフェクトを使うとなると途方もないハイスペックが必要になります。
 当方も、せっかく、フルHD体制で環境を整備したのに、さらに、これまでのPC環境をさらにグレードアップする必要が出てきています。


  
 Adobe Creative Cloud から月額制になって、とても手に届きにくいモノになりましたが、価格が高いばかりか、もうこれを扱うための技術力、カメラのクセを把握、パワーがあるPC、そしてそれらを同時に扱える知識と財力(映像スタジオを借りるのなら買った方が安い)。特に4Kでなくてもエフェクトが使えるかどうかでクオリティの差が大きいのです。
 国際競争の主戦場は、さまざまな分野で日本のマーケットにしていく必要があります。